「防御、検査、隔離」

こちらフランスは外出禁止43日目。今日のリヨンは朝から雨が降ったり止んだりで、少し肌寒い一日でした。

そして、午後はフィリップ首相から外出禁止令解除に関して5月11日〜6月2日を第1段階とする移行措置について演説がありました。演説に要した時間は1時間1分。いつもに増してすっごい長いこと喋ってましたが、大まかな内容は次の通り。

4月8日以降、重篤患者数は減少に転じ、4月14日以降、入院患者数も転じている現在の状況において、今後状況が悪くなるようなことがない限り、5月11日以降、段階的に、確実に、賢明に制限を解除する。しかしながら、現段階でワクチン開発や集団免疫形成には至っていないので、今後も暫くは「ウイルスと共存」しなければならず、ウイルスが拡がるスピードを抑えるために「段階的」に、且つ、感染状況に応じて「地方毎」に解除を行う。
5月11日以降は「防御、検査、隔離」を更に強化すると共に、これまで通りソーシャルディスタンスを保ち、手洗いを徹底する。

「防御、検査、隔離」

・5月11日以降は1週間当たり70万件の検査を実施し、全ての検査は保険で100%カバーされる。また当初、マスクは殆ど意味がないとしていたが、タクシーや公共交通機関などにおいてはマスク着用を義務とする。
・5月11日以降、学校再開は地域毎の感染状況により決めるが、1クラス15名以内、ただし保育園は10名以下とする。小学生以下のマスク着用は義務付けせず、登校も保護者の判断により任意とする。18日から感染が少ない県に限り中学校を段階的に再開。中学生と教師はマスク着用義務。高校の再開は5月末に検討。
・5月11日以降も最低3週間はテレワークを続行、不可能な場合は時間差勤務にするなどして交通機関の混雑を分散し、また従業員が職場で同時刻に重なることを減らすよう務める。
・5月11日以降、店舗は営業再開。ただし衛生対策が取られていることが条件。しかしレストランやカフェ、バーについては引き続き営業禁止とし、再開日については5月末に決定。
・映画館・劇場・大規模な博物館・美術館は引き続き閉鎖。5千人を超えるイベントは9月まで開催不可。2019/20年度のプロスポーツ・イベント中止。
・5月11日以降、自宅から100キロ以内であれば外出許可証は不要。100キロ以上の場合は仕事または家庭上の理由でやむを得ない場合のみ許可するが外出許可証は必須。公道やプライベートスペースなどの集まりは10名まで。感染が多い県では公演閉鎖を継続、浜辺・海外へのアクセス禁止。
・墓地や教会などの宗教施設は再開されるが、6月2日まで宗教行事は禁止。婚姻は延期を提案、葬儀は20人までとする…

リヨンでは間もなく布製マスクが配布される予定ですが、加えて公共交通機関では着用義務となるため、5月11日から地下鉄の駅にマスクと消毒ジェルの自販機も設置されるみたいです。
基本的に普段の外出は楽になると思いますけど、まだまだ色々難しいですね。

日本の皆様もどうぞお気を付けてお過ごしください。

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